家庭用プリンターで白・金銀デカールを作る

製作研究所

家庭用プリンターで自作デカールを作る場合、避けて通れないのが「白が印刷できない」問題です。

インクジェットもレーザープリンターも、基本的には「白インク」を持っていません。
そのため白を表現したい場合は、白デカール用紙を使うか、白部分を塗装側で逃がす必要があります。

今回はスタンピングリーフを使用し、家庭用環境で白・金銀風のデカールを作る方法を試してみました。

なお今回は工程が視覚的に分かりやすい銀リーフを使用しています。
白リーフを使えば白デカールにも応用可能です。

用意するもの

使用する消耗品・ツールなどの紹介です。

スタンピングリーフ

スタンピングリーフ

コピー・印刷した図面の上に置いてアイロンなどで熱を与えると、

トナーの上に箔が転写されるというものです。

白・金銀の他にも様々な色が取り揃えられています。

スタンピングリーフは一般的な文房具店や模型店では手に入りにくいため、

通販を利用するとよいです。

無地デカール用紙

ハイキューパーツWAVEなどが販売しています。

今回はハイキューのレーザープリンター用透明タイプのものを使用しました。

コピー用紙

スタンピングリーフや無地デカール用紙に直接熱を与えないように

コピー用紙で挟んで圧着します。

マスキングテープ

コピー用紙をとめるのに使用します。

レーザープリンター

スタンピングリーフは印刷されたトナー面に転写されるので、

レーザープリンターを使用する必要があります。

インクジェットは使用できません。

お持ちでない場合はコンビニなどのコピーサービスを利用するのも手です。

ラミネーター

私はホームセンターで三千円程度で購入できるものを使用しています。

余熱時間も長く、温度調整も不可能な安いものです。

高価なものは温度調整ができるもの、

圧着ローラーが多いものもあります。

アイロンでも可能ですが、温度と圧力のコントロールが難しいです。

今回使用した方法

原理としてはかなりシンプルです。

  • 絵柄を反転させた黒ベースでレーザー印刷
  • その上にスタンピングリーフを重ねる
  • 熱をかける
  • 黒く印刷されたトナー部分にのみリーフが転写される
  • 残った絵柄のリーフを無地デカール用紙に転写する

文字やライン以外の『背景部分』を真っ黒に印刷し、

絵柄部分を白抜き(トナーが乗らない状態)にします。

いわゆる“ネガ画像”の状態です。

反転させた黒ベースでレーザー印刷します。
スタンピングリーフを重ねます。色がついている面が上です。
ズレと直接熱が当たるのを防止するためコピー用紙で保護し、軽く固定してラミネーターへ通します。

チャッピー
アイロンでもいけるけど、温度と圧力の安定性はラミネーターの方が楽だニャ。

リーフが転写される瞬間

熱を通した後、保護フィルムを剥がしていくと……。

トナー部分にのみ銀が残っていきます。
転写完了。かなりしっかり定着しています。
実際に使う残った絵柄部分
無地デカール用紙に重ねてふたたびラミネーターで転写
保護フィルムを剥がせば完成

コーション類は細かすぎて転写が十分ではなかった。

4~5ミリほどの絵柄の転写は可能なので、
文字のような細かいものが苦手なようです。

1/100以上の大きめのキット用で
少し大きめにして太くすれば成功率が上がると思います。

特に小サイズの文字や細線では、
アンチエイリアス部分がかすれやすいため注意が必要です。

対して、ラインやロゴはかなり実用レベル。

特に金属感は通常の印刷ではなかなか出せない質感です。

成功率は100%ではない

ただし、この方法は「通せば必ず完璧成功」ではありません。

部分的な転写不足やシワはそれなりに発生します。

とはいえ、必要部分だけ綺麗に取れれば実用上は十分。
同じデータを複数並べておけば、歩留まり込みでもかなり戦えます。

チャッピー
家庭用でここまでできるならアリだニャ。

失敗例

失敗時はこのようにシワや転写不足が発生します。

温度・圧力・リーフ状態の影響をかなり受けます。

数年前に購入したリーフをアイロンで転写したものです。

特に古いリーフはシワが入りやすく、細かいコーション系は難易度が上がりました。

実際にRGシャアザクへ貼ってみる

最後に、実際にRGシャアザクへ貼ってみます。

金属感のあるライン表現はかなり面白い仕上がりになります。

特にラインデカール系との相性は良好。
通常印刷では出しづらい「金属っぽさ」が加わることで、情報量が一段増した印象になります。

曲面肩でも実用レベル。金属感のあるロゴ表現が可能でした。

白・金銀問題は家庭用自作デカール最大の壁ですが、こうした方法を組み合わせることで表現の幅はかなり広がりそうです。

おわりに

これまではサードパーティ製のデカールに頼るしかなかった白や金銀の表現ですが、
スタンピングリーフを活用すれば、
家庭環境でもここまで自由度の高いドレスアップが可能になります。

特に金属特有の鋭い輝きは、
模型の精密感を一気に引き上げてくれる大きな武器になるはずです。

今回は銀リーフを使用しましたが、
白・金・ホログラム系などへ応用できるのも面白いポイントです。

多少の慣れや歩留まりの考慮は必要ですが、
自作デカールの表現の幅を広げたい方は、
ぜひお気に入りのキットで挑戦してみてください。

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